ヘヴンヴェールの開発ストーリー

ヘヴンヴェールの開発ストーリー

「やっと巡り合えた♪」
と思っていただけるような
理想の日焼け止めを目指して。

キャメロン&ガブリエル代表の
ヘヴンヴェール発売までの道のり

ヘヴンヴェール発売までの道のり

色んな日焼け止めを使ってきたけど
肌に合うものに巡り合えない。

今まで使い切った日焼け止めはない...

皆様ご存じのように
シミやしわ、たるみなどが生じる
最大の原因は「紫外線」です。

今やUV防御は最も重要なエイジングケアと言えますが、
どんなに良いと言われる日焼け止めを使っても
赤くなったり痒くなったりして肌に合わないことや、
カスが生じたり毛穴落ちしたり崩れやすかったりなど
使用感で納得のいかないご経験をされた方も多いと思います。

私自身もヘヴンヴェールを発売するまでは
肌に合う日焼け止めに巡り合えない一人でした。

光老化と自然老化

年齢を重ねて生じる「自然老化」とは異なり、
「光老化」とは紫外線の影響で生じる老化現象のことです。
紫外線を長期間浴びることで徐々に進行し
深いシワやたるみ、シミが生じることで
見た目年齢に大きな影響を与えます。

ただし、光老化は紫外線対策をしっかりすることで
防ぐことが可能です。

どんなに良い美容液を使用しても
光老化で肌を老化させてしまっていては
元も子もありません。

2010年のキャメロン&ガブリエルの創業後から
「日焼け止めをつくってほしい!」といった
ご要望をお寄せいただくたびに
それまで日焼け止め製品が無いことに
胸を痛めておりました。

ですが、お客様からご要望をいただくたびに
私の日焼け止め製品の開発への情熱は
日に日に高まっていきました。

肌に優しく高機能な
当社ならではの日焼け止めを

皆様からのご期待にお応えするために、
そして当社ならではの肌に優しく高機能な
日焼け止めを発売するために、
まずは日焼け止めに関する不満や要望などを
徹底的にリサーチしました。

そして、試験研究のために
配合成分が魅力的な日焼け止めや
使用感や仕上がりの評価が高い日焼け止め、
合成界面活性剤不使用の日焼け止めなど、
ノンケミカルや無添加を謳う日焼け止めを
最終的には合計で50点以上購入し、
使用テストを何度も繰り返したり
配合成分を参考にしたりしました。

他社様の日焼け止めの使用テストや
配合成分を研究して見えてきたことは、
日焼け止めは成分を良好にすることと
高いUVカット効果と良好な使用感を両立することは
とても難しいということでした。

日焼け止めは難しい

テスト購入した全ての製品と比べても
一番良い日焼け止めになることを目標に、
難しいものほど完成した時の喜びもひとしおと考え、
下記の9つを条件に掲げて開発に着手しました。

【条件1】当社製品コンセプトの遵守

当社では創業時からヘヴンヴェールの発売前まで、
合成界面活性剤、エタノール、パラベン、
鉱物油、合成着色料、合成香料の
6つの成分の不使用を掲げており、
これらの製品コンセプトを遵守することを
第一条件に掲げました。

化粧品に精通した方ならご理解いただけると思いますが、
「合成界面活性剤不使用」というコンセプトが
のちに日焼け止め開発の難易度を絶望的に高めました。

誤解のないように申し上げておきますが、
日焼け止めに配合される合成界面活性剤の大部分は
決して肌に悪いものではありません。

ですが、化粧品は使用する際の気分や心理状態も
使用結果に大きく影響するといわれており、
お客様が懸念される成分は極力排除した製品づくりを
創業時からお約束しておりましたため、
とても困難な条件とは理解しながらも
合成界面活性剤の不使用も条件に掲げました。

また、シリコーンを配合することで
伸びが良くなりキシキシしないなど
使用感を格段に向上できるのですが、
懸念される方がとても多い成分のため
シリコーンも一切配合しないことにしました。

【条件2】良好な成分と良好な使用感の両立

肌に優しい無添加系のものは使用感や仕上がりが悪く、
使用感や仕上がりが良い日焼け止めは
懸念される成分が多いのが常でしたが、
これまでにない良好な成分と良好な使用感の両方を
実現することを目指しました。

【条件3】紫外線吸収剤不使用で塗り直し不要

「紫外線吸収剤」とはその名のとおり
紫外線を吸収して日焼けを防ぐ成分のことです。
配合すると高いSPF・PA値を得やすい反面、
紫外線にあたることで時間と共に防御効果が低下し、
稀に刺激を感じる方がいらっしゃいます。
また、紫外線を吸収した吸収剤の多くはその機能を失うため
2時間置きくらいのこまめな塗り直しが必要になります。
上からファンデーションを重ねている場合は
現実的に塗り直しは困難です。
その為、物理的に日差しを反射・散乱させて紫外線を防ぐ
「紫外線散乱剤」のみを使用することも絶対条件にしました。

紫外線吸収剤不使用

【条件4】PA値は最高値のPA++++

日焼け止めにはUVB波を防ぐ「SPF値」と
UVA波を防ぐ「PA値」の2つの指標があります。

SPFとは「Sun Protection Factor」の略で
肌が赤くなる日焼け(サンバーン)の原因となる
紫外線B波(UVB)を防ぐ指標です。
数字が大きいほどUVBを防ぐ効果が高く、
日本では最大50+で表示されます。

「SPF1=20分間」を基準にしているため、
SPF20の日焼け止めは6時間半、SPF30のものは10時間、
SPF50のものは16時間半といった具合ですので、
実はSPF35以上の日焼け止めで
時間の経過とともに機能が失われてしまう
紫外線吸収剤が不使用のもので汗や皮脂で崩れなければ
理論上は朝から夜までしっかりUVBを防げることになります。

PAとは「Protection Grade of UVA」の略で
紫外線A波(UVA)を防ぐ効果の指標です。
「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階に分けられ、
+の数が多いほど紫外線A波を防ぐ効果が高くなります。

紫外線A波はシミやしわの発生に大きく関わっており、
PAの値が将来の美肌を守り育むためには重要となる為、
最高値の「PA++++」が欠かせない条件と考えました。

【条件5】全ての波長をしっかり防げる

シミやしわの原因となるUVAは波長が長いのですが、
広範囲の波長をしっかりと防げることも条件としました。
条件3で前述の「紫外線散乱剤」には
「酸化亜鉛」と「酸化チタン」が広く用いられているのですが、
酸化亜鉛は約320~400ナノメートルで主にUVAの波長、
酸化チタンは約280~315ナノメートルで主にUVBの波長と
それぞれ防げる紫外線の波長の範囲が違います。
その為、酸化亜鉛と酸化チタンの両方を組み合わせることで
あらゆる波長の紫外線をしっかりと防げることを目指しました。

「紫外線散乱剤」「紫外線散乱剤」

【条件6】洗顔料で簡単に落とせる

紫外線を防いで肌を守るための日焼け止めが
洗顔料で落としにくく肌を痛めてしまっては本末転倒です。
実際に他社様の製品のテスト使用のために
一日に何度も塗ったり落としたりを繰り返していた際は
肌への負担は相当なものでした。
その為、洗顔料で簡単に落とせる
「落としやすさ」にもこだわりました。

【条件7】毎日使うことが苦にならない

日焼け止め特有の肌のツッパリ感やキシキシ感、
白浮きなどが気になってしまっては
毎日使うことができませんので、
付けていることを忘れるほどの軽い付け心地や
白浮きゼロの綺麗な仕上がりを目指しました。

【条件8】下地機能にも優れている

多くの女性は日焼け止めの上から
何かしらのファンデーションを重ねていますので、
パウダータイプやリキッドタイプなどの
あらゆる種類のファンデーションを重ねても
モロモロやヨレが生じずに密着して崩れにくいなど、
下地機能にも優れていることも条件にしました。

【条件9】美容機能にも優れている

今や日焼け止めは365日毎日使うものだからこそ、
紫外線をしっかりと防げるだけでなく
スキンケア機能や美容液成分も
今までに無いものを目指すことにしました。

理想の処方案をつくり
12社の製造工場に試作を依頼

上記9つの条件を満たせるような理想の処方案をつくり、
日本国内の日焼け止め製品に高い技術を誇る
12社の化粧品製造受託会社に製造を依頼しました。

いずれも国内有数の製造工場なのですが、
「処方案を大幅に妥協しないと不可能です。」
「最悪の使用感になるし全く安定しません。」
「当社の基本処方の中からお選びください。それ以外は無理です。」
などと、ことごとくお断りされました。

パウダータイプのものを除いては
界面活性剤を使用していない
乳液やクリームタイプの日焼け止めは
私が調べた限り当時一点も存在しませんでした。

天然界面活性剤のレシチンのみで
日焼け止めを製造している会社が国内に2社あり、
もちろん両社にも試作をお願いしたのですが、
高いPA値を出すのは不可能であることと
品質を保持する安定性に深刻な懸念があるため
おすすめできないとのことでやむなく断念しました。

そんな中で何とかトライしていただける
数社に試作をお願いしたのですが、
理想を追い求めすぎて使用感や安定性が悪くなってしまい、
「すぐに分離するし使用感が悪すぎますよ。」
「うちではこれ以上のものは無理です。」
といったご意見を度々頂戴し、
「十分に承知していますがそこを何とか…。」
の繰り返しでした。

国内の有力会社全てに断られ
八方塞がりに。

数十回試作品をつくっても上手くいかず、
試作の継続も頓挫して八方塞がりになってしまい
当時最新の紫外線散乱剤だった酸化セリウムを用いた
試作品の製造をお願いしてもみたのですが、
やはり安定性や機能性を確保することは出来ず
納得できるには程遠いものでした。

国内の有力会社全てに断られ八方塞がりに。

えっ?!界面活性剤無しで
乳化できる?!

そのような中でも研究論文を読みあさり
何とか安定性に優れた乳化技術がないかを調べていたところ、
神奈川大学の「三相乳化」という界面活性剤を使用せずに
水分と油分を混ぜ合わせることができるという
私にとっては夢のような特許技術を発見しました。

「三相乳化」

三相乳化技術を要約すると
従来の界面活性剤によって“化学的”に乳化するのではなく、
成分が持つ引力によって“物理的”に乳化するという
本当に今までにない画期的な乳化技術です。

当時、この特許技術を使用した化粧品は
神奈川大学から特許使用の許諾を得た
国内の2社だけが製造の権利をもっていました。

早速1社目に問い合わせたのですが、
「まだ研究段階で商品化には至っていません。」とのことで
全く応対していただけませんでした。

残り唯一となった製造会社に
藁にもすがる思いでと連絡したところ
小さな規模の当社では取引が難しいと
最初はお断りされてしまったのですが
私は諦めきれませんでした。

営業担当者様に何度も連絡して熱意を伝え、
「それでは社内で協議するので販売計画書を作成してください。」
とのお返事をいただくことができました。

これまで売上目標は設けず販売は全くの不得手だったので
当社のマーケティング担当と販売計画書をまとめ、
営業担当者様に必死の想いでプレゼンし、
何とかお引き受けいただけるとの
大変嬉しい返事をいただくことができました。

その時は飛び上がって喜んだことを今でも鮮明に覚えています。

三相乳化技術を用いた
ゼロからの試作品づくり

三相乳化技術を用いた日焼け止めに限らず、
そもそも日焼け止めは処方づくりがとても難しく、
大手メーカーでも基本となる処方を数点しかもっていません。

しかもほとんどの化粧品製造受託会社では
基剤部分の処方は一切変更できず
残り数%分の美容液成分や芳香成分など
僅かしか処方を変更できないことが常でした。

ですが、その時は本当に運がよく、
当時はまだお引き受けいただいた製造会社様でも
三相乳化技術を用いた日焼け止めづくりの実績が少なく
研鑽を積みたいといったお考えもあったようで
私の要望どおりに基剤部分も含めゼロからの処方づくりに
取り組んでいただけることになりました。

一回目の試作品完成

数ヶ月後に一回目の試作品を頂戴し、
それを使用した時の喜びは今でも忘れません。

塗っていることを忘れるほどの軽やかさ、
白浮きの全くないきれいな仕上がりなど、
「これはすごいっ!」「まさに理想の日焼け止め!」
とスタッフたちと喜んだことを鮮明に覚えています。

普通ならこれで処方は完成して
あとは安定性のテストをクリアするだけなのですが、
「想定の紫外線防御数値をもっと高くしたいです」
「美容成分をもう少し見直したいです」
「発色や香りの強弱も調整したいです」
とより良い製品を目指して再試作をお願いしました。

試作を繰り返しようやく処方完成!
でも一旦保留に。

2011年から開発に着手してこの時点でもう早4年、
ようやく処方を完成することが出来たのですが、
最後の最後のモニターテストの段階で
使用感の面でどうしても納得できない
問題が発生してしまいました。

それは、パウダー系のファンデーションを重ねた際に
そのファンデーションの種類によっては
わずかにモロモロが生じてしまうといったものでした。

改善のために基本ベースから処方を組み直すとなると
再度の試作品づくりや安定性などの様々なテスト、
SPF・PA値の正式な測定試験も行わなければならないので
最低でも1年以上の期間が必要となります。
しかも望むものが必ず出来る保証はありません。

この時点で「ヘヴンヴェール」という名称はすでに商標登録済みで
私のブログや当社のメールマガジンでも
発売間近とご案内していたのですが、
当社の製品は心から納得できるものだけを
お届けしたいと思っているので
一から処方を組み直すことにしました。

製造会社の営業担当様からも
「この処方で販売していただけませんか?」
とご意見を頂戴したのですが
ご無理を言って処方の組み直しをお願いし、
心待ちにしていただいていたお客様にも
本当に申し訳ないと思いながらも
発売を無期限で延期することになりました。

先の見えない不安な日々

再試作をお願いしているのは
国内有数の大きな化粧品製造会社様で、
当社は私の化粧品好きがこうじて
ゼロからはじまった小さな会社です。

「問題が解決できず取引が断られるのではないか?」
「成分に妥協しなくてはならなくなるのか?」

その間も営業担当者様とやりとりは継続していましたが、
まったく先が見えなかったので不安ばかりの日々が続きました。

そんな時には
「良い製品をいつもありがとうございます。」
「キャメロンさんの日焼け止め期待しています。」
といった皆様からの温かいお声に支えられていました。

こだわりの日焼け止め化粧下地
ヘヴンヴェールがついに完成!

処方の改良をはじめてからおよそ1年、
トータルで5年近くの歳月が経過しましたが
ようやくモロモロの問題も無事に解決し、
三相乳化技術以外にも
紫外線散乱剤のコーティング方法や美容機能、
白浮きせずナチュラルに発色する下地機能など
独自のこだわりを随所に盛り込み、
100%自信をもっておすすめできる
日焼け止め化粧下地「ヘヴンヴェール」を
ついに完成することができました。

こだわりの日焼け止め化粧下地ヘヴンヴェールがついに完成!

妥協せず誠実につくったら
後から良いことがついてきた。

当社の日焼け止めをご使用いただいた際に
感じていただきたい理想を妥協せずに形にしたら、
当初に思っていた以上の機能性を実現できました。

当初の希望を超えた
ヘヴンヴェールの高機能性

  • ● 界面活性剤不使用だから皮脂や汗と再乳化しないため崩れにくい
  • ● 紫外線吸収剤不使用なのに最高ランクの高いUVカット力
  • ● ロングUVAだけでなくブルーライトや近赤外線もしっかり防御
  • ● ナノサイズの紫外線散乱剤は不使用なのに白浮きや毛穴落ちゼロ
  • ● 日焼け止め化粧下地なのに85%が美容液成分

一般的な界面活性剤配合の日焼け止めは
汗や皮脂、上に重ねるファンデーションに配合されている
合成界面活性剤などと再乳化してしまい崩れやすいのですが、
ヘヴンヴェールは界面活性剤不使用なので
皮脂や汗と再乳化することがないので崩れにくく、
紫外線防御効果が低下するリスクを劇的に抑えられ、
この点は特に当初の理想以上の機能を実現できました。

当初の希望を超えたヘヴンヴェールの高機能性当初の希望を超えたヘヴンヴェールの高機能性

おかげさまで今日では
当社で一番の人気製品となり、
「日焼け止め探しがついに終わった!」
「もうヘヴンヴェールしか使えない!」
といった嬉しいご感想を多数お寄せいただいております。

これもひとえに当社を応援してくださる皆様や
何度も試作を繰り返してくださった製造会社様のおかげであり、
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

私どもキャメロン&ガブリエルは2010年の創業以来、
皆様の温かなご愛顧に支えられてまいりました。

これからも皆様のお喜びの笑顔を第一に考えながら
より良い製品づくりに努めてまいります。

今まで肌に合う日焼け止めが見つからずお困りだった方々にも
ヘヴンヴェールによって紫外線を気にすることが無くなり、
お日さまの下でたくさんの楽しい想い出を
おつくりいただけますように心から願っております。

always gives sunshine

*ヘヴンヴェール発売日:2016年3月20日
*本コラム掲載日:2023年7月20日

ページトップへ